~学年1位👑からの挑戦状~
尿生成について正しいのはどれか。
- 血漿タンパク質は糸球体で全量がろ過される。
- 糸球体では血漿成分が1日に約16Lろ過される。
- 循環血液量が減少するとバソプレシンの分泌が低下する。
- 平均動脈圧が50~60mmHg以下になると糸球体ろ過が停止する。
回答・解説は下にあります♪
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解答・解説
1.不正解
糸球体にてろ過を受けるかどうかは、ろ過される物質の直径によって大部分が決まります。大きなものはザルを通れないのと同じですね。また、物質自体は小さくても鉄のように血漿タンパク質を結合している物質も、糸球体ではろ過されません。アルブミンやγグロブリンなどの血漿タンパク質は、直径が大きいのでほとんどろ過されません。
2.不正解
糸球体で1日にろ過される血漿成分は約160L(原尿)です。それが再吸収や濃縮を受け、実際に排泄される尿は100分の1の1.6Lほどになります。
3.不正解
循環血液量が減少した状態というのは、出血や脱水が頭に浮かびますよね(ほかにもありますが)。つまり血液が減っているので、尿を出している場合ではないのです。バソプレシン(抗利尿ホルモン)は、集合管細胞表面にある水チャネルを開口させて、集合管での水の再吸収を増加させます。よって、循環血液量が減少したときには、尿を出している場合ではないので、バソプレシンの分泌を増加させて、血液量を保とうとします。
4.正解
平均動脈圧(平均血圧ともいう)というのは、臓器灌流の指標(心臓から拍出された血流が体内の各臓器に行き届いているか)として使われています。計算方法は、以下の通りです。この数字が個人差はありますが、だいたい55~65mmHg以上であれば、各臓器の血液還流量は維持されていると考えられるようです。腎臓に関してだと、この平均動脈圧が約55~65以下になると尿が生成できなくなると言われています。収縮期血圧、拡張期血圧だけにとらわれず、平均動脈圧もしっかり覚えておきましょう。実習のアセスメントなんかでも結構有効です!
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キーワード
- バソプレシン(抗利尿ホルモン、ADH)
- 原尿量:約160L/日
- 平均動脈圧(平均血圧):心臓から拍出された血流が体内の各臓器に行き届いているかを示す指数
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